2013年10月03日

アニメーターって生活できないの?

皆さんこんにちは。
私は商業アニメーション技術者協会の切込隊長こと、Gです。

ついついHOTになってしまいがちな、アニメーターの収入のこと。
ちょっとCOOLに考えてみませんか。

ときどき、自分に関係する事柄だということもあって、当たり前の考え方が出来なくなってしまっている方を見かけることがあります。
ちょっと、他人事として捉え直してみれば、おかしいことに気がつくかもしれません。

ちょっとCOOLにビジネスの視点で考えてみましょう。


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  [テーマ]アニメーターって生活できないの?
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今回はちょっと難しいテーマです。

しかし結論は一言。
生活できる人もいるし、できない人もいます。

なんだ、そんな答えか……と感じた人も多いでしょう。
それもそのはず、これが”当たり前の答え”だからです。

以前”ビジネスの視点から当たり前に考えてみる”
http://shoani-okane.sblo.jp/article/74531796.html
で説明しましたが、まず、全てのアニメーターが貧乏ということはありません。

多くの人が知りたいことは”新人アニメーターが貧乏で生活できないのかどうか”ということでしょう。

日本アニメーター・演出協会(JAniCA)の2008年10月から2009年2月まで行った調査では、アニメーターの平均年収は20代が110万4000円、30代が213万9000円となっています。
また、この調査は経験1年以上のアニメーターを対象に、2千部を超える調査用紙を配布し、内回答した728人のデータです。
つまり「アンケートに返答したアニメーター」のデータであり「あまりにも収入が少ないので恥ずかしくて返答することが出来ないアニメーター」は含まれていません。
実際の現場感覚、過去の経験などを参考に言うならば、20代、特にキャリア1年目の新人アニメーター(動画)は年収50万円くらいの人は大勢います。
1年未満で多くの新人アニメーターが離職します。
こういったアニメーターを指して「アニメーターは生活できない」というならば、そのとおりですね。

さて、2年、3年とキャリアを積むと年収100万円くらいにはなります。
ちなみに一般的な職業での平均は20代前半で年収251万円です。

”そんなに年収に差があるんじゃ、生活できないな”と感じるようではHOT過ぎるかもしれません。

ここはCOOLに、まず”生活ができない”とはどういうことなのか考えてみましょう。

仮に年収1000万円の人がいたとします。
でも、浪費家で1年に1500万円の支出があった場合、赤字になり生活できなくなります。

逆に、年収200万円でも支出が150万円ならば黒字になり、生活ができます。

要は収入と支出のバランスが黒字であれば生活はできるということです。

なんだ、そんな答えか……と感じた人も多いでしょう。
それもそのはず、これが”当たり前の答え”だからです。

「でも、さすがに年収100万円じゃあ、生活できないよ」と仰る方がいるでしょう。
とってもHOTな反応です。

東京で、年収100万円で生活するのはHOTに考えれば不可能です。
たとえば、家賃に8万円、電気・ガス・水道に1万5千円、食費に3万円、年金・保険に2万円、通信費に1万円、固定費に(テレビ・インターネットなど)1万円、被服費・遊興費に3万円。
最低でも19万5千円かかります。

年間の支出は234万円。
一般的な職業での20代前半の年収とぴったり符合します。

しかし「やっぱり年収100万円じゃあ、生活できないね」と結論付けるのはまだ早いです。

例に挙げた東京での生活費にはある問題があります。
それは「生活するにはこれくらいはかかって当然」という固定概念です。

多くの人は親元で育ち、ある程度贅沢な環境で育ちます。
「私は裕福ではない」と仰る方も多いと思いますが、そこがすでにHOTな勘違いです。

”屋根のない家に住んでいた”とか”いつも食べるものや着るものががなくて自分で調達していた”という環境こそが厳しい環境です。
仮に、自分の部屋が用意されているような環境であるなら、それは十分に贅沢です。

例に挙げた生活水準は”親の経済力での基準”なのであって”アニメーターとして下積みから始める人”の生活水準ではないのです。
COOLに考えれば当たり前です。
親は30年も40年もキャリアを積んだから現在の収入があるわけで、親も20代前半で今のような生活水準で生活していたわけではありません。

まず、考えなくてはいけないことは”身の丈に合った生活水準の見直し”です。

さて、東京で新人アニメーターが生活する場合のスタンダードを紹介します。

たとえば、家賃に3万5千円、電気・水道(ガスは契約しない・クーラーは使わない)に5千円、食費に1万5千円、年金は免除あるいは納付猶予で0円、保険は減免あるいは免除でほぼ0円、通信費に1千5百円、固定費はなしで0円、被服費・遊興費に1万円。
これで6万6千500円です。

年収100万円の場合は月収8万3千333円ですから十分に生活ができます。
余剰分は貯金をするか、年金・保険の減免あるいは免除をやめて、支払いにまわします。
特に年金は支払った金額によって老後受け取ることのできる年金受給額が変わるので、できるだけ支払います。

”そんな、爪に火を灯すような、質素な生活はできない”という方は、単純な話ですが”やる気がない”ということですから、はじめからアニメ業界を目指すべきではないかもしれないですね。

今は、スマートフォンなどとても便利なツールがあります。
しかし、通信費に毎月1万円もかけるのはあまりにもバランスを欠いています。
親の庇護のもと、扶養家族(子供)として恩恵を受けていた生活レベルを、落としたくない気持ちは分かります。

要は”優先順位の自己決定”なのです。
スマートフォンはあると便利ですが、それよりも大事なことがあるのなら、スマートフォンを捨てて、安い携帯電話に切り替えてみましょう。
携帯電話では出来るだけ通話をせず、無料通話の出来る家族とだけ通話をしたり、メールで用をすませたり。
そうやって、支出を身の丈に合わせれば年収100万円でも生活ができます。

”アニメーターって生活できないの”という質問の答えはひとつ。

それは”あなた次第”です。

当たり前過ぎてガッカリしましたか。
しかし、ちょっとCOOLにビジネスの視点で考えてみましょう。
答えは簡単です。
posted by 商アニの切込隊長 at 02:31| 日記